療育サポートガイド用語集

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用語集

アスペルガー症候群(自閉スペクトラム症)
発達障害の一つで、広汎性発達障害に分類されます。知的の障害がなく会話の能力はあるものの、社会性やコミュニケーション、想像力に障害があります。特徴としては、場の空気を読めない、曖昧が苦手、強いこだわりがある、などが挙げられます。
アスペルガー症候群は元々、知的障害がない自閉症である高機能自閉症と似た症状と言われ、自閉症との明確な境界線引きは難しいとされていましたが、見直しにより、自閉症などとともに「自閉スペクトラム症」に統合されました。
アセスメント(ツール)
もともと「評価」「査定」「事前評価」といった意味で、ある事象を客観的に評価することを言います。例えばよく耳にする「環境アセスメント」は、開発による環境への影響について事前に査定し評価することを言います。
発達障害の特性は一人ひとり違い、療育にあたっては課題やニーズを把握し特性を理解する必要があるためアセスメントが重要になります。アセスメントには、WISC-Ⅲなどの標準化されたツールを用いるフォーマルアセスメント、支援の場面での観察や聞き取りによるインフォーマルアセスメントの2種類があります。
意思表示カード
うまく意思表示をできない子どもが、相手に意思を伝えるために用いるカードで、絵カードともいいます。発達障害を持っている場合、視覚からの情報伝達は効果的ですが、このカードを言葉の補助として用いることで、「嫌だ」や「~したい」などの意思表示が可能となります。市販のものや、子どもに合わせて自作するなどして使用します。
1歳半健診
母子健康法で自治体の実施義務とされている健康診査で、満1歳6か月から2歳未満の幼児が対象となります。自治体の保健所、保健センターなどで行われ、医師による問診、身体測定による体の機能のチェック、言葉や心の発達のチェック、歯科検診などのほか、専門員が育児相談や発達相談に応じます。1歳半健診で発達の遅れが見つかるケースもあり、早期発見・早期療育の観点から非常に重要な健診といえます。
インクルーシブ教育
インクルーシブ(inclusive)は「包容する」という意味で、インクルーシブ教育とは、障害のある子どもを含む全ての子どもに対し、一人一人の教育的ニーズにあった適切な教育的支援を通常学級にて行うことをいいます。
国連で採択された「障害者の権利に関する条約」では、インクルーシブ教育システムの構築を求めており、日本を含め、批准している諸外国においても実現に向けた努力がなされています。
インクルーシブ教育 インクルーシブ教育
インクルーシブ教育 インクルーシブ教育
音楽療法
音楽を演奏したり、歌ったり、聴いたりすることにより、体や心に良い効果を与える療法をいいます。具体的には、障害の軽減回復、機能の維持改善、生活の質の向上、問題行動の変容などを目的とし、さらに、他の人と一緒に行うことで社会性の構築にも効果があると言われています。
音楽療法は、障害児療育や高齢者介護の現場をはじめ、様々な場面で幅広く取り入れられています。
学習障害(LD)(限局性学習症:SLD)
発達障害の一つで、知的障害は見られず、“読む”“書く”など、ある特定の能力の一つまたは複数の分野において理解や能力取得に困難が生じる障害です。幼児期では、言葉の発達の遅れや偏りが見られ、手先が不器用で運動が苦手、落ち着きがない、みんなと遊べない等の特徴が見られます。
学習障害には、ディスレクシア(読字障害)、ディスグラフィア(書字障害)、ディスカリキュア(算数障害)などがあります。なお、学習障害(LD)は、限局性学習症(SLD)に名称が変更されました。
機能障害
機能障害とは、身体や心の機能の一部または全部の喪失、もしくは、異常が見られる状態をいいます。機能障害には、肢体不自由、視覚・聴覚・知的の障害、思考・情緒・記憶・感情・気分の障害、てんかんなどの意識障害、内臓・皮膚の障害などが含まれます。
機能障害に起因して活動能力が低下した状態を能力障害といい、能力の維持・回復のために機能回復訓練や職業リハビリテーションなどが行われます。
言語障害
言語障害とは、言語の適切な理解と表現が困難な状態をいい、子どもの場合は一般に、ことばの発達の遅れや発音に異常がある場合を言語障害といいます。音声や構音(発音)、話し方の障害である「音声機能の障害」には、構音障害や吃音症(話し方の流暢性とリズムの障害)などがあります。これに対し、ことばの理解や表現の障害である「言語機能の障害」には、言語発達障害、失語症、高次脳機能障害などがあります。
言語障害に対するリハビリテーションは、医療機関や療育施設で言語聴覚士(ST)により行われます。
言語聴覚士
言語聴覚士は、ことばや聞こえ、認知、嚥下(えんげ)などの障害がある人に対して、評価・訓練・指導などを行うリハビリテーション専門職(国家資格)です。英語の「Speech Language Hearing Therapist」から、「ST」とも呼ばれます。言語聴覚士は、ことばの発達の遅れ、失語症、聴覚障害、声や発声の障害などに対し、医師の診断の下、発声のための筋力トレーニング、言葉を引き出すためのカードを使った訓練、ことばの発達が遅れている子どもへの言語発達支援や言語指導などを行い、コミュニケーション能力の改善を図ります。また、嚥下障害の訓練や、家族に対する助言、指導なども重要な仕事です。
言語聴覚士 言語聴覚士
言語聴覚士 言語聴覚士
広汎性発達障害(PDD)(自閉スペクトラム症)
発達障害のうちの一群で、言葉や認知の面など様々な領域において発達に遅れがみられる障害を指します。自閉症、アスペルガー症候群のほか、レット障害、小児期崩壊性障害、特定不能の広汎性発達障害が含まれます。なお、広汎性発達障害は、「自閉症」、「アスペルガー症候群」、「小児期崩壊性障害」、「特定不能の広汎性発達障害」を統合して「自閉スペクトラム症」に名称変更されました。
作業療法
作業療法とは、身体や精神の障害者に対し、日常生活の動作や社会に適応するための能力の回復を目指して行われるリハビリテーション治療をいいます。作業療法士「Occupational Therapist:(OT)」により、様々な作業や手工芸、生活動作訓練などの手段を用い、目的をもって行われることが特徴です。なお、子どもには作業よりも遊戯が用いられます。理学療法が「基本動作の回復・維持・悪化予防」であるのに対し、作業療法は、理学療法により基本動作が回復した患者に対する「応用動作と社会適応のための能力回復」、すなわち、円滑な日常生活を送るための複合的な動作訓練を行うリハビリテーションといえます。
サポート校
サポート校とは、通信制高校に在籍する生徒が3年間で高校を卒業できるよう、単位取得をはじめ、学習面、生活面、精神面で生徒をサポートする教育施設をいいます。サポート校は無認可なので、高卒の資格を取得するためには通信制高校への同時入学が必要となります。サポート校は、不登校やいじめ経験者が通いやすい環境になっている点、学校生活における自由度が高い点、などが特徴といえます。
通信制高校在籍に対象を絞らないフリースクールに対し、サポート校は通信制高校の在籍者や高等学校卒業程度認定試験合格を目指す人を対象としている点が異なります。
視覚障害
眼鏡などの視力矯正器具を用いても一定以上の視力が出ない、視野が狭く人や物にぶつかる、など、視力や視野などの障害により生活に支障をきたしている状態をいいます。視覚障害には、弱視や全盲、視野狭窄の他、色覚、まぶしさや薄暗いところで見えにくい夜盲なども含まれます。また、発達障害がある場合、目標物に照準を移動させる能力、遠近感や立体感を感じる能力、ピントを合わせる能力、視覚から入った画像の分析能力、目と手の連携能力、などの困難が生じる場合があると言われます。
就学時健診
就学前年度の11月30日までに行なわれる健康診査をいい、身体の疾患や知的発達度合いを検査します。障害により特別な支援が必要と考えられる場合、障害児を対象とする就学相談(特別支援学校や小学校の特別支援教室への入学などの相談)を受けるよう指導されます。
ただし、短時間の検査で正確な結果が出ないケース、子どもの緊張により普段の能力を発揮できないケースもあります。障害の可能性が指摘されたら速やかに専門家に相談し再検査を受けるなどすることが大切です。
就学時健診 就学時健診
就学時健診 就学時健診
障害
先天、後天を問わず、心身の疾患や不具合、知的水準、発達の問題などにより社会生活に困難や支障が出ている状態をいい、一般には、身体障害、知的障害、精神障害、発達障害、難病などに分けられます。
社会生活の困難性という基準以外に、障害者手帳の有無、障害年金の受給など様々な区分方法がありますが、何をもって“障害”とするかの明確な基準はありません。
衝動性
注意欠如・多動症(注意欠如・多動性障害):AD/HDに見られる特性の一つをいいます。「先生の質問が終わらないうちに出し抜けに答える」「順番を待てない」「他の子がしていることを遮る、邪魔する」「思い通りにならないと手が出る」などが特徴です。
この障害の特性としては、他に「多動性」と「不注意」が見られます。AD/HDには、「衝動性」と「多動性」のみ現れる場合、「衝動性」「多動性」「不注意」全てが現れる場合、「不注意」のみ現れる場合があります。
小児期崩壊性障害
広汎性発達障害の一つに分類され、少なくとも2年間の正常発達の後に、知的機能、社会機能、言語機能の後退が突如出現する障害です。通常2~5歳で言葉がなくなる有意味語消失や、対人反応異常(対人反応障害) 、また、執着心が強くなったり、常同行動などを生じ、社会的スキルや適応行動が後退します。この退行は6ヶ月程度で終わり、その後、自閉症と類似の症状が継続します。なお、他の疾患と区別する重要性が低いと判断され、小児期崩壊性障害は「自閉スペクトラム症」に統合されました。
自閉症
対人関係構築(社会性)の障害、コミュニケーション(意思伝達)の障害、創造力の障害(パターン化した興味や活動)の3つの特徴をもつ障害をいいます。自閉症の半数以上は知的障害を伴いますが、残りの約3割は知的障害を伴わない症状で「高機能自閉症」と呼ばれます。
自閉症は、発達障害のなかの広汎性発達障害に分類され、症状が軽い人たちまで含めて自閉症スペクトラム障害と呼ばれる場合もありましたが、アスペルガー症候群などとともに「自閉スペクトラム症」に統合されました。
スクリーニング検査
学校、地域、職場などの集団を対象とし、特定の疾患を持つ人を見つけるために、精密検査を要するものと要しないものとをふるい分ける一斉検査をいいます。選別試験とか、ふるい分け試験とも言われます。
児童発達の領域では、発達障害の可能性を早期に発見することを目的としたスクリーニング検査が、乳児健診、1歳6か月健診、3歳児健診などで実施されています。
スクリーニング検査 スクリーニング検査
スクリーニング検査 スクリーニング検査
染色体異常
人間には23対(つい)46本の染色体があり、この染色体により親から子へ遺伝情報が伝達されます。23対のうち1~22番染色体はその人の特徴を決める常染色体といい、23番染色体は性別を決める性染色体といいます。これら染色体の先天的な数や構造の異常に起因して生じる症状を染色体異常といい、代表的なものでは常染色体の異常であるダウン症候群などが挙げられます。染色体異常を出産前に調べる検査には、羊水染色体検査、母体血胎児染色体検査(NIPT)などがあります。
ソーシャル・スキル
対人関係や集団行動を上手に営んでいくためのスキルをいいます。例えば、その場の雰囲気を理解したり、自分の言動に対する相手の意思を推察したりする能力です。ソーシャル・スキルは先天的なものではなく、観察学習や親からの教示などにより自然にスキルとして習得していきます。
発達障害を持つ場合、普通に社会生活を過ごしていくだけではこれらのスキル習得が困難であることから、対人関係や集団行動で問題が生じると言われます。
ソーシャル・スキル・トレーニング(SST)
SSTは、英語のSocial Skills Trainingの略で、訳すと「社会生活技能訓練」となります。SSTは認知行動療法に基づいたリハビリテーション技法で、精神疾患の治療や児童発達支援においても使用されます。
不適切な行動を修正し、効果的な対人行動やストレス対処、問題解決方法を積極的に学習させることで、対人関係などの社会的スキルを身につけることを目的とします。一般的な方法としては、①言語的教示(教える)②モデリング(見本を見せる)③リハーサル(繰り返し反復する)④フィードバック(褒める・修正する)⑤定着化(日常での実践)、といった各項目を順序に沿って行っていきます。
TEACCH
TEACCH(ティーチ)とは、「Treatment and Education of Autistic and related Communication handicapped CHildren」の頭文字で、訳すと「自閉症及び関連するコミュニケーション障害をもつ子どものための治療と教育」となります。TEACCHは米国のノースカロライナ大学が開発した支援システムで、ノースカロライナ州が正式にサポートしました。州内での発達障害(自閉症)児の教育、療育、社会的自立、生活環境の整備における集団対応が成功し、全世界に広がっていきました。TEACCHの特徴としては、視覚構造化(目で見て分かるようにすること)、物理的構造化(周囲に気が散らないようパーテイションを置く等)、ワークシステム(何をどの順番でするかを子どもに分かりやすくすること)、スケジュールの可視化(子どもが予定を見て分かるようにすること)などがあり、TEACCHの4原則と呼ばれています。
多動性
注意欠如・多動症(注意欠如・多動性障害):AD/HDに見られる特性の一つをいいます。「落ち着いて座っていられない」「過度におしゃべりをする」などが特徴です。
この障害の特性としては、他に「衝動性」と「不注意」が見られます。AD/HDには、「多動性」と「衝動性」のみ現れる場合、「多動性」「衝動性」「不注意」の全てが現れる場合、「不注意」のみ現れる場合があります。
多動性 多動性
多動性 多動性
田中ビネー知能検査
日本における代表的な知能検査の一つです。特徴としては、日本人の文化やパーソナリティ特性、生活様式に即した内容である点、年齢尺度の導入で他の同世代の子どもと比較した発達度合や遅れの度合が分かりやすい点、検査で算出された精神年齢と子どもの生活年齢(暦年齢)との比によって知能指数(IQ)が算出される点、適用年齢が2歳から成人までと幅が広い点、実施手順が簡便で子どもの精神的・時間的負担が少ない点、などが挙げられます。
ダウン症候群
染色体異常の中では最も頻度が高く、21番染色体が1本多いことから「21トリソミー」とも呼ばれます。最初の報告者である英国人のダウン医師の名前から命名されました。
特徴としては、筋肉の緊張度が低く、知的な発達に遅れが見られます。心疾患などを伴うことも多く、外見的には、低身長、小頭、特異的顔貌が見られます。近年の医療・療育の進歩により、早期の介入によってダウン症候群幼児の機能を高めることができると言われています。
知的障害
記憶、知覚、推理、判断などの知的機能の発達に遅れがみられ、社会生活などへの適応が難しい状態を指し、18歳までに生じるものをいいます。医学上用いられる「精神遅滞」とほぼ同義で、法令上の用語として「知的障害」を用いる形で使い分けられます。
行政施策上では知能指数(IQ)75(もしくは70)以下を指します。知的障害に認定されると療育手帳が交付され、最重度・重度の場合はA、中度・軽度の場合はBと記載されます。
注意欠如・多動性障害(注意欠如・多動症:AD/HD)
発達障害の一つで、特徴として、不注意(集中力が続かない、忘れっぽい)や、多動性(じっとしていられない)、衝動性(思ったことをすぐ行為に移す、順番を待てない)、の三つの要素が見られます。知的障害はありません。多動性や衝動性などの特徴が目立たない不注意優勢型、多動的で衝動的な多動・衝動性優勢型、双方が現れる混合型、に分けられます。なお、注意欠陥多動性障害は、「注意欠如・多動性障害(注意欠如・多動症)」に名称が変更されました。
てんかん
脳の神経細胞が突然一時的に異常な電気活動(電気発射)を起こすことにより発作(てんかん発作)が発生する疾患です。症状は、いわゆる「けいれん」と呼ばれる間代発作、手足が突っ張り体を硬くする強直発作、非常に短時間の意識消失が起こる欠神発作、全身や手足が一瞬ピクッとするミオクロニー発作など様々ですが、患者ごとに同じ発作が繰り返し生じるのが特徴です。適切な投薬と治療でほとんどがコントロール可能で、多くの方が普通に社会生活を営んでいます。申請して認められると、精神障害者保健福祉手帳が交付されます。
てんかん てんかん
てんかん てんかん
ディスレクシア
発達障害のうちの学習障害:LD(限局性学習症:SLD)の一つで、読字障害をいいます。なお、ギリシャ語で、ディス(dys)は“困難”“欠如”を、レクシア(lexia)は“読む”を意味します。
ディスレクシアは文字を読む能力の障害で、日本国内では、失読症、難読症などとも呼ばれます。文字がかすむ、揺らぐ、鏡文字に見える、などにより、よく似た文字が理解できない、文章を読んでいる時にどこを読んでいるのか分からなくなる、字を読むと頭痛がしてくる、上下逆さに読んでしまう、読んでも内容が理解できない、等の症状が見られます。
読字障害
ディスレクシアと同義
二次障害
既にある障害が原因となり引き起こされる、別の二次的な障害のことをいいます。特に、既に発達障害を持つ人(子ども)にとって、発達障害が原因で他の人と同じ事ができず、周囲から理解が得られない状況が続くと、本人の自己肯定感は低下していきます。前向きな思考がなくなり、悪化すると精神に疾患が現れる場合もあります(二次障害)。また、二次障害の治療によって既にあった障害が判明する場合もあります。このような二次障害を防ぐために、早期発見・早期療育と周囲の理解が求められています。
認知行動療法
認知(ものごとの受け取り方や考え方)を修正することで、気持ちを楽にしたり行動を変化させようとする精神療法の一つです。ストレス下やうつ状態では認知に歪みが生じ、抑うつ感や不安感が高まることで非適応的な行動を起こします。そしてそれがさらに認知の歪みを助長します。認知行動療法は、考え方を出来る限り現実的で柔軟なものに修正し、現在の問題に対処できるようにしていく治療です。認知行動療法は、うつ病、不安障害、摂食障害、統合失調症をはじめ多くの精神疾患に効果があるといわれますが、即効性はないため根気強く継続する必要があります。
発達検査
乳幼児期や児童期の子どもを対象に発達の様相を調べ、早期発見・早期療育に役立てるための検査をいいます。発達検査は、知的能力だけでなく、身体運動能力や社会性の発達など、総合的な発達水準を測定します。検査者が直接子どもを検査、観察して評価するもの、保護者へのヒアリングを基に評価するものがあります。
発達検査は知能検査や性格検査とともに心理検査の一つで、代表的なものとして、新版K式発達検査、乳幼児精神発達診断法、遠城寺式乳幼児分析的発達検査法などがあります。
発達検査 発達検査
発達検査 発達検査
発達性協調運動障害
筋肉、神経、視覚、聴覚などに異常がないにもかかわらず、協調運動(主に手と足、右手と左手がそれぞれ違う動きをする場合に、それらを統一的に行う協調動作)に困難が生じる障害をいい、発達障害の一つです。
具体的には、スキップや縄跳び、楽器の演奏などの組み合わせ運動、靴紐結びやボタン留めなどの手先の運動などが非常に苦手で不器用、といった症状が見られます。
ペアレントトレーニング
障害児を持つ親に向けた、子どもの育て方のトレーニングです。障害を持つ子どもはそれぞれ特徴的な困難を抱えており、親は深刻な悩みや不安を抱えています。障害を持つ子どもに対しては、早期発見・早期療育とともに、家庭での適切な接し方が必要となりますが、例えば、子どもの行動の分類と対応方法、肯定的な注目の方法(褒め方、良い点の見つけ方)、上手に指示を出す方法、など実践的なトレーニングを行います。また、ペアレントトレーニングは親の悩みや不安の解消などのメリットも大きいといえます。
羊水染色体検査
羊水から胎児の細胞を採取することにより、染色体異常があるかどうかを調べる検査です。出生前診断のうちの一つで、一般に妊娠15~18週ごろに検査を行います。染色体の数が変わる「数の変化」と、染色体の形が変わる「構造の変化」を調べることで染色体異常の有無を判定します。
妊婦の腹部に細い針を刺して羊水を採取する(羊水穿刺)ため、流産、破水、出血、子宮内感染、胎児の受傷などの合併症リスクがあります。
理学療法士
英語では、Physical Therapist 「PT」と呼ばれます。怪我や病気で身体上の障害を持つ人の基本動作能力の回復・維持・予防を目的とし、運動療法や物理療法(温熱、電気等を利用した治療)を用いて支援するリハビリテーションの専門職です。理学療法士は国家資格で、主に、医療機関や福祉施設などに所属しています。
理学療法士が「基本動作の回復・維持・悪化予防」を行い、その後、作業療法士が「応用動作と社会適応のための能力回復」を行います。
療育法
治療をしながら教育することを療育といいます。「療」は医療や治療を意味し、「育」は養育や保育、教育を意味します。療育では、言葉や身体機能など発達に遅れが見られる子どもに対し、専門的な教育支援プログラムに則ったトレーニングを実施します。療育法としては、視覚的な効果の活用や環境整備を行う「TEACCH(ティーチ)」、子どもの行動を観察して分析する「ABA応用行動分析」、遊びや運動により子どもに正しい感覚を促す「感覚統合療法」、絵カードにより自発的なコミュニケーションを促す「PECS(ペクス)」などがあります。
レット症候群
ほとんど女児のみに発症する進行性の精神・神経疾患で、広汎性発達障害に分類されていました。少なくとも生後6ヶ月の正常な発達の時期を経た後に、重度の精神および運動の発達的後退がみられるのが特徴です。主な症状として、知能や言語・運動能力の遅れ、てんかん、特有の手もみ動作(常同運動)などが見られます。レット症候群はX染色体の異常が原因で自閉症とは関連がないとされ、広汎性発達障害(自閉スペクトラム症)から除外されました。
発達の遅れが気になるお子さま向け教室
ハビーの児童発達支援(対象:0歳から6歳までの未就学児)・放課後等デイサービス(対象:(小学生、中学生、高校生)は、児童福祉法に基づく障害児通所支援事業です。発達障害(注意欠如・多動性障害、学習障害、自閉症スペクトラムなど)や発達が気になるお子さまに、ひとりひとりの特性や発達段階にあった指導方法、専門的な学習、コミュニケーション指導など様々な支援を行っています。
発達支援・幼児教育・療育・教育のプロとして、ご家族の立場に立ち共に考え、お子さまの成長、発達をサポートしていきます。
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